発酵食品をテーマにしたカフェテリア

Kouji & ko 新宿タカシマヤ

Kouji & ko TAKASHIMAYA Shinjuku Store

デザインのポイントは3点である。まず、麹をコンセプトとした食材陳列がフロア動線上に配され、通行人が誰でも目にできる状況をつくること。アパレルブランドのフロア構成のなかで、同様に商材としての食材を見せる効果を狙った。次にストリート性の演出。将来の路面店舗開発を見据え、館内共通のフロアコンセプトを守りつつ、ブランドコンセプトもしっかりと主張すること。そのため境界となるパーテーションディテールに気を遣った。また、週末の混雑時にフロア動線上に商材を手にした人々の連なりが景色になることをイメージし、パーテーション一体型のロングベンチを配した。最後に素材の親和性。麹から連想されるナチュラル、綿密さ、ソフトさといった印象を壁面の木毛セメント板、細かな大理石モザイクタイル、木目の意匠で表現。それらがシンプルな光源により除影をつくり、感覚的に麹商品とパラレルになることを狙った。

施工面積84.00㎡
HP http://koujiandko.com/
席数効率をアップさせることと商材のアピールを果たすため、販売カウンターを前面に押し出し、購入者と滞在者の動線の混在を無くす計画。フレッシュな食材の陳列と待ち合いベンチでの飲食シーン、また奥に透け見える客席が一体の景色として認識され全体感が演出されることをイメージ。
ファーストプレゼン案(TOKYO CLASSIC MAISON)。カフェとアパレルショップと家具のショールームが一体となったような案。フロアコンセプトイメージとの相反と客席効率の検討から廃案となったが、今後展開する予定の路面店舗として活かしたいアイデアの1つ。
平面図
フロア共有部分と区画内をあいまいに区切るパーテーションデザイン。テナントミックスにおける、オリジナリティ表出の度合いを建築の室内と外部(庭)との関係になぞらえ境界のデザインを行った。サービスコンテンツとファサードの印象のバランスがとれ入店動機につながることが望まれる。
ガラスパーテーション詳細図
販売カウンターイメージ