デザインのポイントは3点である。まず、麹をコンセプトとした食材陳列がフロア同線上に配され、通行人が誰でも目にできる状況をつくること。アパレルブランドのフロア構成のなかで、同様に商材としての食材を見せる効果を狙った。次にストリート性の演出。将来の路面店舗開発を見据え、館内共通のフロアコンセプトを守りつつ、ブランドコンセプトもしっかりと主張すること。そのため境界となるパーテーションディテールに気を遣った。また、週末の混雑時にフロア同線上に商材を手にした人々の連なりが景色になることをイメージし、パーテーション一体型のロングベンチを配した。最後に素材の親和性。麹から連想されるナチュラル、綿密さ、ソフトさといった印象を壁面の木毛セメント板、細かな大理石モザイクタイル、木目の意匠で表現。それらがシンプルな光源により除影をつくり、感覚的に麹商品とパラレルになることを狙った。
施工床面積 | 84.00㎡ |
HP | http://koujiandko.com/ |