木造賃貸アパートのリノベーション

キクラス元住吉

KIKURASU Motosumiyoshi

租税公課の仕組みに起因し、大量に供給されてきた木造のアパートメント。需要に応えつくる時代から需要に受け入れられる時代のなかで、形骸化している街の建築は数知れない。本プロジェクトでは築25年が経過している賃貸住宅の設備の改変とスタイルの変容に追従するプランのフレキシビリティが求められた。典型的な2DKプラン38㎡を改変し、空間を最大効率化することを目指した。例えば1階DKの床をとり払い土間スペースとして一体化することや、2階小屋裏をとり払い空間ボリュームを拡幅することである。外観はリノベーションの意思と住人のスタイル集積をイメージし、おもちゃ箱をひっくり返したようなウイットを街に提供した。

初期イラスト
バルコニー手摺壁を改変。アパートメントのワンユニットの見え方がおおらかになるように工夫した。屋根の色、開渠のフェンスの色、アスファルトの色とも似合うカラフルさを目指した。